ラマダーンとスーダンの食べ物
今、ちょうど、イスラーム圏は、ラマダーン月にあたります。
ラマダーン月には、イスラーム教徒は、暁の時間(日の出の約1時間半前)から日没前、飲食を断ちます。
ラマダーン月の断食は、日本人から見れば、苦行のように感じられるかもしれません。
が、実際には、このラマダーン月を楽しみにしているムスリムは多いんです。
エジプト人の多くが、ラマダーン月が1年で最も楽しい月だと答えます。
その理由の一つには、日が沈んだ直後に食べる断食明けの食事(イフタール)があると思います。
町じゅうの人が一斉に同じ時間に食事をとるという行為は、それだけで気分が高揚するものです。
その上、経済的に余裕のある人たちは、人々に無料で食事をふるまいますから、ラマダーン月には、様々な場所で食事にあずかることが多くなります。
以前、撮影でスーダンに滞在していた時にも、ラマダーンの断食明けの食事に出くわしました。
イフタールの食事の内容はこんな感じでした。
みんなで分け合う食事は楽しそうですね。
基本的には、右手だけで食事をします。
スーダンの料理には、他にこんなものがあります。
スーダン風の肉と米の煮込み↓です。
それから、ナイルパーチのフライはいかがでしょうか。
おやつには、豆類もよく食べられます。
健康的なおやつですね。
豆売りの少女です。
しかし、ラマダーン月で重要なことは、単に飲食を断つということではないんです。
うそをついたり、悪口を言ったり、けんかをしたり、などなど、そうした好ましくない振る舞いもしないよう、みんながいつも以上に気をつける時でもあります。
悪魔が鎖につながれている期間だとも言われます。
まあ、たまには、いつも以上にイライラしている人もいて、日没前の道路では、家路を急ぐ人がならすクラクションや怒鳴り声が聞こえてくることもあるんですけどね。