フェズの「リヤド」
モロッコのマラケシュやフェズには、「リヤド」と呼ばれる宿泊施設があります。
「リヤド」とは、もともとは、モロッコの都市部にある旧市街の伝統的な邸宅のことで、噴水や緑のある中庭を取り囲んで部屋が配置されています。
通りに面しては、大きな窓もなく、入口もわかりにくいくらい閉ざされた感じなのですが、生活の中心となる中庭は明るい開かれた空間となっており、美しい装飾が施されています。
近年、フェズやマラケシュでは、そうした邸宅が改装されて、プチホテルとして生まれ変わった「リヤド」がたくさん誕生しています。
「リヤド」には、宿泊機能だけではなく、レストランやスパとしての機能を備えたものもあります。
たとえば、フェズの旧市街にある「リヤド・ルシーフ」もそのひとつ。
屋上からは旧市街が見渡せます。
一般の邸宅にお邪魔するのはなかなか簡単ではありませんが、このような宿泊施設に泊まることで、歴史ある旧市街の暮らしに少しだけ思いをはせることができそうですね。
現在も、フェズの旧市街は修復・改装中の建物だらけです。