エジプトの春香祭「シャンム・エル・ナシーム」
今年5月2日、エジプトは春香祭「シャンム・エル・ナシーム(شم النسيم)」の祝日でした。
春香祭の日には、エジプトの町にはウキウキするような空気が漂います。
多くの人が家族連れで、お弁当をもって公園など緑や水のある気持ちのよい場所に出掛け、春の訪れを祝います。
定番メニューは、ニシンの薫製や塩漬けの生魚、生のネギかタマネギ、ゆで卵など。
鰊の燻製とネギがこの日の定番メニュー
植物園も人人人
日本の感覚でいえば、お花見のようなノリかもしれません。
もちろんお酒はありませんが。
春香祭は古代エジプトの農業に関わる行事に起源を持つと言われています。
毎年コプトのイースターの翌日に行われるのですが、コプト教徒だけではなく、イスラム教徒ほか全国民の楽しみにもなっています。
ちなみに、エジプトで使われる暦は3種類。
西暦、イスラム暦、コプト暦の3つです。
エジプトの祝祭日はこの3つの暦のどれかに基づいています。
たとえば、
「シナイ半島解放記念日」は西暦に基づくもの、
「ラマダン」「犠牲祭」はイスラム暦に基づくもの、
「コプト教クリスマス」はコプト歴に基づくもの、
といった具合です。
この中で、「春香祭」はコプト暦に基づく祝日。
ただし、固定日ではなく、毎年変動します。
時期としてはおおよそ4月中旬から5月中旬あたりになります。