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モンテネグロのプラヴにある伝統的家屋「クラ」

モンテネグロ東部の町プラヴには、クラと呼ばれる古い石造りの塔状の住宅が建っています。

この住宅の起源は15世紀にさかのぼります。
15世紀に造られたのは1階と2階の石造の部分で、1階が馬や羊などの家畜スペース、2階が住居として使われていました。
戦いの多かった時代には近所の住人が逃げ込んで籠城する防衛の塔としても使用されたとか。
上の木造部分が増築されたのは17世紀だそうです。

増築後は、2階がリビングルームとキッチン、トイレ、食料保存庫など、3階はにベッドルーム及びリビングルームとして使われていました。
石造部分の2階に木製の出窓が見えますが、そこがリビングルームの場所です。

この住宅の所有者のスコさんに話を聞きました。
スコさんは、現在、40年ほど前に隣に建てた家で暮らしています。
しかし、先祖が代々住んできたこの伝統的家屋のこともとても大切にしているそうです。
伝統的な家屋を丁寧に修復して守っており、保存状態は極めて良好でした。

数ある窓の中でスコさんがとりわけ好きなのはこの窓。
この窓から外の人たちの姿をよく外を眺めていたそうです。

2階のキッチンです。

3階のリビングルームとベッドルームです。

3階は風が強いため、窓を守るために格子状の木製扉がつけられています。
窓の木枠と扉は、修復されてはいるますが、造られた当時と同じだそうです。

住宅の中には、実際に家族が使ってきた物や、この地方の収集品が飾られていました。
どれもきれいに磨かれていて、一つ一つのものをとても大切にしていることが伝わってきます。

現在の新しい家のほうにもたくさんの収集品が置かれていました。
大変な数のコレクションです。

スコさんのような方たちのおかげで、こうした伝統的家屋や道具を次の世代に受け継いでいけるんですね。

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