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エジプトのラマダーン:ナイルボート上のイフタール

1か月続くラマダーン月も、残すところ10日ほどとなりました。
今年のラマダーン月は2023年3月23日から始まりました。

ラマダーン月の1か月間は、日の出の1時間半前の暁の時刻から日没まで一切の飲食や欲を断ちます。
そして、日没のアザーン(礼拝の呼びかけ)と同時に、一斉に断食を解き、「イフタール」という食事をとります。

エジプトのみならず、世界で10億人以上の人がこの聖なるラマダーン月の断食を行っています。
地球は丸いので、時差にあわせて1日中世界のどこかの街で断食が解かれ、人々がイフタールを楽しんでいることになります。
そのことに思いをはせると、世界がつながっていることが実感され、不思議な感覚に襲われますね。

日没後の最初の食事「イフタール」は、自宅で家族や友人とともにとることが多いのですが、裕福な人や志を持つ人たちによって無料で提供されるイフタールテーブルも街中のそこかしこに見られます。
その光景はイスラム圏のラマダーンの風物詩ともなっています。
しかし、今年は、ウクライナ危機後の物価高のあおりを受け、その提供を断念せざるを得なかった人も少なくなかったと聞きました。
体感として、エジプトの物価は、2倍、3倍になっているように思います。

とはいえ、ラマダーン月はムスリム(イスラム教徒)にとって一年で最も重要な月であり、「イフタール」の時間がとても大切だということに変わりはありません。

ナイルボート上でのイフタールも、その特別な時間の過ごし方のひとつです。

ボートには、日没の1時間前に乗船します。


イフタール前の準備に追われるナイルクルーズのクルーたち

そして、日没5分前にはオープンビュッフェの準備ができたとアナウンスがあり、乗客は料理を取りに行きます。
みんなおなかがすいていますし、結構混雑します(笑)。
料理をとったら、それぞれがテーブルに戻ります。
そして、日没のアザーンと同時に食事を開始します。

日没から20分ほど経つと、船が動き出し、ショーが始まります。


ナイルクルーズのアフタヌーンティー・ヌビアンショー

夜の船の上で行われるエジプトの伝統的なダンス「タンヌーラ」は幻想的です。
「タンヌーラ」はスーフィーのズィクルを取り入れたダンスで、「回転」が大きな特徴となっています。

船の上からは、両岸のカイロの街が見えます。

帰港するまでの約2時間、ショーと夜景を満喫しました。

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