スタッフブログ

UAEの初代大統領の名を冠した白亜のモスク

アブダビバスステーションから車で15分。
突如として見えてくる巨大な白い建造物がシェイク・ザーイド・グランドモスクです。

「シェイク・ザーイド」とは、UAEの初代大統領である「ザーイド・ビン・スルターン・アール・ナヒヤーン」のことで、現UAE大統領ムハンマド及び前大統領ハリーファの父です。

シェイク・ザーイドが亡くなった2004年の4年後の2008年にこのモスクが完成しました。
シェイク・ザーイドは現在、このモスクの隣に眠っています。

シェイク・ザーイドは、高いビジョンと強い意志、洞察力を持ったリーダーだったと言われています。
UAE(アラブ首長国連邦)という国は、1971年に、湾岸地域の小規模の6つの首長国がまとめられ(翌年ラアス・アル=ハイマが加入して7つになった)、一つの連邦国家として建国されたのですが、その中心にいたのが彼でした。

ザーイドは、生涯を通じて、過激主義からは遠く離れた寛容なイスラームの教えを尊重したそうです。
彼が重んじた「平和」「寛容」「多様性」というイスラームの概念が具現化されたのが、この現代建築だとも評されています。

シェイク・ザーイドについては、もっともっと語りたい気持ちもあるのですが、能書きはこれくらいにして、実際にモスクの中をに入ってみましょう。

5月下旬でも日中の気温が40度近くあるUAE。
広大な敷地にあるこのモスク内は、炎天下を避けて快適に移動できるようになっています。

ドームに入り、エスカレーターで地下へ。
入場の際に必要な、個人情報の登録を行います。

シェイク・ザーイド・グランドモスクは、ルーブル・アブダビ美術館と並ぶアブダビ観光の目玉。
この日も、団体ツアーの観光客が多く、入場に30分かかるほどの行列でした。

モスクの建物への入口までは、地下から遊歩道に乗って10分ほど。

礼拝室の手前にあるこの中庭は広さ約1万7400㎡。
日本の野球場1個分の面積が約1万㎡前後なので、その1.5倍の広さですね。
3万1千人収容できるそうです。

この列柱廊にもみられるように、このモスクのデザインは、白と金を基調としています。
夜訪れると、ライトに照らされ、金色がさらに「映え」ます。

このモスクは世界最大の手織りの絨毯が使用されていることでも有名です。
大きさは約5400㎡。
1200人の職人が製作にかかわりました。
イスラムメダリオンという、ペルシャ絨毯の代表的なデザインが施されており、中心の大きな円形の周りに、細やかな植物の柄が描かれています。
デザイン作成や製作を含めて2年かかったというのも納得の繊細さでした。
また、金色のステンレス・真鍮でできた、きらびやかなシャンデリアも有名です。

礼拝の時刻を示すこの時計にはスワロフスキークリスタルがちりばめられており、光に当たるととてもきれいです。

ちなみに、このモスクに入場する際は、女性は髪と肌を隠す必要があります。
アブダビやドバイの街中のお店やショッピングセンターでスカーフや布が売られていますので、自分のお気に入りを購入して、マイスカーフを持ってモスクに向かうというのも一案です。

男性も膝が見えるような短パンはNGです。

keyboard_arrow_up