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エジプト最大のカルナック神殿 「世界ふしぎ発見!」に感謝を込めて

1986年からTBS系列で放送されてきた「世界ふしぎ発見!」が今月末でレギュラー放送最終回を迎えることになりました。
一昨日3月16日の放送は「古代エジプト三大ミステリ―スペシャル」でした。
古代エジプトは、記念すべき第1回の放送に始まり、38年間でなんと91回も取り上げられたとのこと。
その中には弊社がコーディネートやリサーチを担当した回もありました。
レギュラー放送が終了するのは本当に残念です。
しかし、この38年間にこの番組を見て、古代エジプトに興味を持った方は数えきれないほどいらっしゃると思います。
今後はスペシャル放送でまたエジプトの最新情報に触れられることを楽しみにしています。

3月16日放送回の二つ目のクエスチョンは、ヒツジの頭をしたスフィンクスでした。
これがあるのがルクソールの「カルナック神殿」です。

ルクソールはエジプトの首都カイロから南に約500km。
古代エジプト時代には「テーベ」と呼ばれ、4000年前のエジプト中王国第11王朝時代から新王国第18王朝までの約1000年間、エジプトの首都として栄えました。
ナイルの東岸に、古代エジプト最大の神殿である「カルナック神殿」とその付属神殿の「ルクソール神殿」があり、ナイルの西岸に、ツタンカーメンの黄金のマスクが発見された「ツタンカーメンの墓」の他多くの墓や葬祭殿があり、それらがまとめて「古代都市テーベとその墓地遺跡」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。

アモン・ラーにささげられたカルナック神殿は、古代エジプト最大規模の神殿です。
しかし、一人のファラオによって建設されたわけではありません。
中王国中期以降の歴代のファラオたちが、それぞれ、神殿や石像、オベリスクなどを建設し、増改築を繰り返しました。
それによって神殿はどんどん拡張され、最終的に巨大な神殿コンプレックス(複合体)となりました。
トトメス2世とハトシュプスト女王の親子しかり。
ツタンカーメンの祖父アメンヘテプ3世しかり。
セティ1世とラムセス2世の親子しかり。

広大な敷地にはさまざまな時代のさまざまな遺構がありますが、第2塔門の奥の大列柱室を見るだけでもカルナック神殿を訪れる価値は十分あります。
30年以上前に初めてこの大列柱室に立った時、古代エジプトの建築空間のすごさにただただ心を奪われたことを思い出します。


左右6本づつ12本の開花式パピルス柱。奥に見えるオベリスクは、現存する3本のうちのひとつ。


大列柱室の柱は134本。
高さ12メートルの開花式パピルス柱が12本。
高さ約15メートルの閉花式パピルス柱が122本。


レリーフ

エジプトを訪れる機会があれば、ぜひぜひルクソールまで足をのばしてみてください。

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