気球が飛ばなかった朝、カッパドキアで出会った「地上の絶景」
カッパドキアといえば「気球に乗って空から朝焼け」が人気です。
しかし、気球は、風が少しでも強いと飛びません。

訪れたこの日も、朝4時からスタンバイしていたにもかかわらず、出発数分前に「キャンセル」の知らせが……。
ショックでしたが、ここは気持ちを切り替えて、地上のバギーツアーを楽しむことにしました。
エンジン音を響かせながらバギーは出発。
ガイドの後ろについて、起伏の激しい地形を一台ずつ進んでいきます。
岩山や砂埃の舞う小道を駆け抜けるのは爽快です。

この日巡ったのは、ローズバレー(Rose Valley)やレッドバレー(Red Valley)といった、カッパドキア人気の景勝地。
ローズバレーの由来は、岩石に含まれる鉱物質野影響で岩肌がピンク色に見えるからだそうです。
朝の光でほんのり赤く染まる谷間を、風を切りながら走る体験は格別でした。

ユニークな形の岩が連なるラブバレー(Love Valley)では、思わず笑ってしまうような奇岩がたくさん。
自然の造形って不思議ですね。

途中、こんなかわいいハートも。

足元のこんな小さなハートに気づけるのも地上にいるからこそですね。

午後は、ギョレメ野外博物館とカッパドキアの岩石遺跡群へ。


岩を削って造られた無数の教会跡や住居跡が、褐色の斜面に点在しています。
内部には今も壁画がうっすらと残っている場所もあります。
かつてはこの場所で人々が祈りを捧げ、生活していたんですね。
手で触れると、太陽の熱を受けて岩はほんのり温かくなっていました。

もし気球に乗っていたら、空からの素晴らしい景色に感動していたことでしょう。
でも、「気球が飛ばなかった日」だからこその「偶然の出会い」や「予定外の景色」があり、結局のところ、カッパドキアの魅力を存分に味わえた素敵な1日となりました。
だから、旅はおもしろい(笑)。
