エルサレム旧市街で出会った人々(1)
日本のニュースやテレビ番組などでもよく取り上げられるエルサレムですが、そこで暮らす普通の人々の日常が伝えられることはなかなかありません。
現地を訪れた時、そうした人々から直接話がきけるのは、とても貴重な、そしてうれしい経験です。
たとえば、パレスチナ人のAさんは、エルサレム旧市街で観光客向けのレストランを営んでいます。
彼のレストランは岩のドームの近くにあり、レストランの天井のデザインは岩になっています。
彼には、なんと、お子さんが11人、お孫さんが27人もいるんだそうです。
「『この土地を売るつもりはないか?』と高額の提示をされたこともあるけれど、自分は売るつもりはない。あまりの金額の大きさに売ってしまった人もいるけどね」
いろいろあるけれど、細々ながらでもここで経営を続け、お孫さんたちとの暮らしを守っていきたいと話されていました。
そして、
「イスラエル料理といってももともとはパレスチナ料理なんだよ。うちのレストランには、パレスチナ家庭料理はおいてないけど、うちまで来てくれたら、妻の手料理をごちそうするよ」
と、温かい言葉をかけて下さいました。
今回は残念ながらスケジュールが合わず、うかがえませんでしたが、次の機会には是非ともごちそうになりたいと思っています。