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モロッコのラマダーン明けのお祭り

4月9日夜7時40分頃。
モロッコのフェズ。
町じゅうに爆発音が7回響き渡りました。
3月12日に始まった1か月のラマダーンが明け、翌日から「イード・アル・フィトル」が始まる合図です。
「イード・アル・フィトル」とはラマダーン明けを祝うお祭のことで、イスラーム圏では、「イード・アル・アドハー(犠牲祭)」に次ぐ重要な行事となっています。

ちなみに、「イード・アル・フィトル」は3日間、「イード・アル・アドハー(犠牲祭)」は4日間です。

イードに向けてフェズ旧市街は大賑わい。
細い通りは人だかりでなかなか前に進めないほどです。

イード当日に子供達にあげるプレゼントや食料の調達などをしている人々もいます。

イードには、子供たちにお年玉をあげたり、特別なお菓子を用意したり、新調した洋服をきて親戚を訪問するという習慣があります。
特に女の子は普段着は着ないようなかわいらしいドレスを着て嬉しそうに街中を駆け回る姿を見かけます。
日本のお正月で、お年玉をあげたり、おせちを食べたり、晴れ着をまとって新年のごあいさつ回りをするような感じですね。

イードには、故郷へ帰省する人たちが多いのも日本のお正月と同じです。

普段は砂漠の中にある町ワルザザートで働いている英語教師の彼女たちは、イードに向けて、故郷のリッサニへ帰る途中でした。

半年以上会っていない家族と一緒にイードを迎えるのを心待ちにしていたそうです。
ご両親のほうも彼女たちに早く会いたくてたまらないようで、30分に1回は電話をかけてきて、「今どこ?」と現在地を確認していました。

そして、いよいよ念願の故郷へ到着した彼女たち。
街の入口まで迎えに来てくれた知人といっしょにそそくさと実家に向かっていきました。

4月10日。
イード初日。
フェズの街中のほとんどの店は閉まっていました。

故郷に帰省した先ほどの彼女たち同様、お店の人も、家族や親族といっしょにお祝いしているんでしょう。

余談ですが、エジプトでは、イードの祝祭のために一時帰郷した御用達のクリーニング屋さんが、イードが終わってもなかなか帰って来ず、衣類をクリーニングに出せなくて困った!と嘆いている人もいました(笑)。

クリーニングに出せないのは困りますが、彼らが家族と幸せな時間を過ごしたことを願います。
そして、世界中のムスリムが、心穏やかにイードを過ごせる日が来ることを祈って。
イード・ムバーラク!

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